牽弘

正史演義 魏 Qian Hong견홍牵弘

プロフィール
職業正演武将 · 隴西太守所属魏
登場正演収録
出生出身地安平国 観津県 推定
死因正戦死 推定
実在実在言及正3回

人物紹介

牽弘は魏の将牽招の次男である。正史には独立した伝がなく、魏書巻26満田牽郭伝の牽招の条の末尾と、巻28王毌丘諸葛鄧鍾伝の鄧艾の条に登場する。陳寿は、彼が勇猛で剛毅であり牽招の風があったこと、隴西太守として鄧艾に従って蜀を討ち功を立てたこと、咸熙年間に振威護軍となったことを記した。 正史 魏書 巻26 §61正史 魏書 巻28 §67 · 74

景元4年(263)の蜀征伐のとき、鄧艾は彼に姜維の前をさえぎらせ、蜀が降伏した後には隴西太守牽弘らに蜀の諸郡を兼ねさせた。陳寿の本文は彼の字と死を記しておらず、巻26の評にも彼は登場しない。 正史 魏書 巻28 §67 · 74正史 魏書 巻26 §80

演義では第116回に鄧艾の呼び出しを受ける隴西太守として初めて登場し、全120回のうち第116〜118回の3回に登場するが、回目に名が挙がる回はない。第116回では沓中を攻める一手を受け持ち、第117回では綿竹で王頎とともに伏兵となる。 演義 第116回 §6 · 8演義 第117回 §40

正史の記録

父の牽招は字を子経といい、安平国観津県の人である。袁紹と袁尚に仕えた後、曹操のもとに行って護烏丸校尉と護鮮卑校尉を務め、雁門太守として出ると郡に12年あって、威風は遠くまで振るった。諸葛亮が祁山にあって使者を送り軻比能と手を結ぶと、皇帝の詔を受け、軻比能を討つ策を刺史畢軌と協議したが、実行する前に病死した。 正史 魏書 巻26 §44–46 · 51–53 · 59–60

牽招の子牽嘉が跡を継いだ。次男の牽弘もまた勇猛で剛毅で牽招の風があり、隴西太守として鄧艾に従って蜀を討って功を立て、咸熙年間に振威護軍となった。牽嘉は晋の司徒李胤と母を同じくし、早くに亡くなった。 正史 魏書 巻26 §61

鄧艾の記録によれば、景元4年(263)秋、詔により諸軍が蜀を討つことになると、大将軍司馬文王(司馬昭)がすべてを指揮して節度を授け、鄧艾には姜維と戦って彼を足止めさせ、雍州刺史諸葛緒には姜維をさえぎって帰れないようにさせた。鄧艾は天水太守王頎らを遣わして直ちに姜維の陣営を攻めさせ、隴西太守牽弘らにはその前をさえぎらせ、金城太守楊欣らは甘松に向かわせた。 正史 魏書 巻28 §67

姜維は鍾会の諸軍がすでに漢中に入ったと聞いて退いた。強川口まで追撃して大いに戦い、姜維を敗走させたのは楊欣らと記されており、この条に牽弘の行ったことは別に現れない。 正史 魏書 巻28 §68

鄧艾が成都に至って劉禅の降伏を受けた後、蜀の諸官は地位の高下に従って王朝の官職に任じられるか、鄧艾の属官を兼ねた。師纂は益州刺史を兼ね、隴西太守牽弘らは蜀の諸郡を兼ねた。 正史 魏書 巻28 §73–74

陳寿の本文で牽弘が登場するのはこの三つの条だけであり、彼の字とその後の事績、死は記されていない。巻26の評は、牽招は義を守ることが壮烈で威ある功績が顕著であったとし、郡守で生涯を終えてその用を尽くさなかったと述べるが、牽弘には別に触れていない。 正史 魏書 巻26 §61 · 80正史 魏書 巻28 §67 · 74

演義の描写

演義第116回で、隴西にいた鄧艾は蜀を討てとの詔を受けると、司馬望に羌人を防がせ、雍州刺史諸葛緒、天水太守王頎、隴西太守牽弘、金城太守楊欣に使いを送り、それぞれ率いる兵を連れて来て命を聞くようにさせる。漢中で合流しようという鍾会の檄文が届くと、鄧艾は諸葛緒に姜維の帰路を断たせ、王頎には左から、牽弘には1万5千人を率いて右から沓中を攻めさせ、楊欣には甘松で姜維の背後をさえぎらせる。 演義 第116回 §6 · 8

沓中で姜維は王頎を三合もたたずに追い払って20里追撃するが、鉦と太鼓が一斉に鳴り、「隴西太守牽弘」と大書した旗の軍勢が展開する。姜維は「このような鼠輩は我が敵ではない」と笑って兵を急がせて追い、さらに10里進んで鄧艾と出くわす。 演義 第116回 §34–36

第117回で諸葛瞻が鄧艾の書簡を破り使者を斬ると、鄧艾は大いに怒ってすぐに出て戦おうとするが、丘本の諫めに従って天水太守王頎と隴西太守牽弘に二隊を後方に伏せさせ、自ら兵を率いて出る。鄧艾が敗れて逃げ、諸葛瞻が追うと両側から伏兵がどっと現れ、蜀軍は大敗して綿竹に退き入る。 演義 第117回 §39–41

第118回で鄧艾は師纂を益州刺史に封じ、牽弘・王頎らにそれぞれ州と郡を任せる。演義はその後、牽弘について記さない。 演義 第118回 §20

演義と異なる点

沓中の戦い:演義第116回で牽弘は1万5千人を率いて右から沓中を攻める一手を受け持ち、姜維の前に旗を連ねて展開する。正史の鄧艾の記録では、王頎らが直ちに姜維の陣営を攻め、牽弘らはその前をさえぎる役目を負っており、兵数は記されていない。 演義 第116回 §8 · 35正史 魏書 巻28 §67

綿竹の伏兵:演義第117回で牽弘は王頎とともに伏兵となって諸葛瞻の軍を破る。正史の鄧艾の記録で綿竹の諸葛瞻と戦ったのは、鄧艾が右と左に出した鄧忠と師纂らであり、牽弘は登場しない。諸葛亮伝の諸葛瞻の条も、諸葛瞻が鄧艾の使者を斬った後に戦って大敗し、陣中で死んだと記すのみである。 演義 第117回 §40–41正史 魏書 巻28 §72正史 蜀書 巻5 §61

蜀平定の後:演義第118回で鄧艾は牽弘・王頎らにそれぞれ州と郡を任せる。正史は師纂に益州刺史を、隴西太守牽弘らに蜀の諸郡を兼ねさせたと記し、この条に王頎の名はない。 演義 第118回 §20正史 魏書 巻28 §74

家柄:演義は牽弘を隴西太守と呼ぶのみで、その家柄を記さない。正史は彼が牽招の次男で、勇猛で剛毅で牽招の風があり、咸熙年間に振威護軍となったと記す。 演義 第116回 §6演義 第118回 §20正史 魏書 巻26 §61

3KDEX執筆(検収前) — 段落末の表示は、根拠となった正史の巻・演義の回のその節へつながる。

能力値

正史(陳寿『三国志』本文)の点数が基準です。演義が同じ人物をどう描き直したかを項目ごとに比べ、二つの原典の根拠で違いを説明します。

統率武力知力政治魅力徳処世文芸弁舌用人
正史(実線) 対 演義(点線)
  • 統率5052+2
  • 武力4038−2
  • 知力4040±0
  • 政治5045−5
  • 魅力4038−2
  • 徳4242±0
  • 処世4242±0
  • 文芸3533−2
  • 弁舌3533−2
  • 用人3835−3
正史・演義の点数と差(演義 − 正史・左 = 演義が下げた・右 = 演義が上げた)

演義が作った能力値 — 正史と異なる点 差が10点以上

10点以上の差がある項目はありません — 演義も正史とほぼ同じように描いています。

近い項目 10件 — 根拠を見る
  • 統率正50演52 +2

    正隴西太守として鄧艾の指揮下で姜維の前をさえぎった魏書 巻28 §67

    演1万5千で沓中を攻め、綿竹で伏兵となって蜀軍を破った第116回 §8第117回 §40

  • 武力正40推定演38推定 −2

    正直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定魏書 巻28 §67

    演直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定第116回 §35

  • 知力正40推定演40推定 ±0

    正直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定魏書 巻28 §67

    演直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定第116回 §35

  • 政治正50演45 −5

    正蜀平定後、蜀の諸郡を兼ねて治めた魏書 巻28 §74

    演蜀平定後、鄧艾から州と郡を任された第118回 §20

  • 魅力正40推定演38推定 −2

    正直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定魏書 巻28 §67

    演直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定第116回 §35

  • 徳正42推定演42推定 ±0

    正直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定魏書 巻28 §67

    演直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定第116回 §35

  • 処世正42推定演42推定 ±0

    正直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定魏書 巻28 §67

    演直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定第116回 §35

  • 文芸・学術正35推定演33推定 −2

    正直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定魏書 巻28 §67

    演直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定第116回 §35

  • 弁舌・外交正35推定演33推定 −2

    正直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定魏書 巻28 §67

    演直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定第116回 §35

  • 識人・用人正38推定演35推定 −3

    正直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定魏書 巻28 §67

    演直接の記録なし — 隴西太守としての事績から推定第116回 §35

正史 演義 推定 直接の記録がなく、事績から採点した値(根拠等級C)

3KDEX採点 — 正史は陳寿『三国志』本文、演義は『三国志演義』120回本文が根拠。根拠の表示を押すと原文リーディングのその節へ移動します。

演義の登場回(3回)

登場登場なし 登場回の一覧 →

所属の変遷

  1. 魏 · 演義 · 演義 第116回 「陇西太守牵弘」 · Q124696106

関連事件(1)

ウィキペディア情報ボックス・原文キーワードの自動照合(推定)を含みます。