丁封
人物紹介
丁封は呉の将丁奉の弟である。正史には独立した伝がなく、陳寿の本文に2度見える。永安6年(263)魏が蜀を討つと、呉は大将軍丁奉を寿春へ向かわせる一方、将軍丁封と孫異を沔中へ送って蜀を救援させたが、蜀の君主劉禅が魏に降伏したとの知らせが届くと取りやめた。兄の伝の末尾には、彼の官が後将軍に至り、兄より先に死んだと記されている。 正史 呉書 巻3 §43–44正史 呉書 巻10 §107
演義では全120回のうち第117回の1回にのみ登場し、回目に名が見える回はない。綿竹に閉じ込められた諸葛瞻が東呉に救援を求めると、呉主孫休は老将丁奉を主帥、丁封と孫異を副将として蜀を救わせ、丁封は孫異とともに兵2万を分け与えられて沔中へ進む。 演義 第117回 §41–42
正史の記録
永安6年(263)冬10月、蜀が魏の攻撃を受けていると呉に知らせてきた。甲申の日、孫休は大将軍丁奉に諸軍を率いて魏の寿春へ向かわせ、将軍留平には別に南郡の施績のもとへ行って軍の向かう先を協議させ、将軍丁封と孫異には沔中へ行かせた。いずれも蜀を救うためであった。蜀の君主劉禅が魏に降伏したとの知らせが届くと、そこでようやく取りやめた。 正史 呉書 巻3 §43–44
兄丁奉の伝も、永安6年(263)に魏が蜀を討つと丁奉が諸軍を率いて寿春へ向かい、蜀を救う形勢を作り、蜀が滅ぶと軍を返したと記す。 正史 呉書 巻10 §105
丁奉は廬江安豊県の人で、孫皓を迎え立てたのち右大司馬・左軍師となり、建衡3年(271)に死んだ。その伝の末尾は、丁奉の弟丁封は官が後将軍に至ったが、丁奉より先に死んだと記す。 正史 呉書 巻10 §98 · 106–107
陳寿の本文で丁封の名が見えるのはこの2か所だけである。彼の字と本人の出身、いつ後将軍となったか、死んだ年と死因は記されていない。 正史 呉書 巻3 §44正史 呉書 巻10 §107
演義の描写
演義第117回で、鄧艾の伏兵に大敗した諸葛瞻は綿竹に退き、魏軍に鉄の桶のように囲まれると、彭和に書状を持たせて包囲を突破させ、東呉に救援を求めさせる。呉主孫休は書状を読み、蜀が危急なのに寡人がどうして座視して救わずにいられようかと言って、群臣と協議する。 演義 第117回 §40–42
孫休は老将丁奉を主帥、丁封と孫異を副将とし、兵5万を率いて蜀を救いに行かせる。丁奉は命を奉じて出兵し、丁封と孫異に兵2万を分け与えて沔中へ進ませ、自らは兵3万を率いて寿春へ進み、三手に分かれて救援に来る。 演義 第117回 §42
その間、諸葛瞻は援軍が来ないため、長く守るのは良策ではないと言って城を出て戦い、矢を受けて落馬し、自ら首をはねて死ぬ。演義はその後丁封のことを記さず、第119回で呉の将丁奉が蜀がすでに滅んだのを見て兵を収め、呉に帰ったとだけ記す。 演義 第117回 §43–44演義 第119回 §23
演義と異なる点
救援要請の経緯:演義第117回では、綿竹に閉じ込められた諸葛瞻が彭和を送って呉主孫休に救援を求める。正史の三嗣主伝は、永安6年(263)冬10月に蜀が魏の攻撃を受けていると知らせてきたとだけ記し、彭和は陳寿の本文に登場しない。 演義 第117回 §41正史 呉書 巻3 §43
編成と兵数:演義第117回では、丁奉が主帥、丁封と孫異が副将となって兵5万を率い、そのうち2万が沔中へ向かう。正史の三嗣主伝は、大将軍丁奉を寿春へ、留平を南郡の施績のもとへ、将軍丁封と孫異を沔中へ送ったと記すだけで、兵の数を明らかにしていない。留平が施績のもとへ行った一手は演義にない。 演義 第117回 §42正史 呉書 巻3 §44
その後:演義は第117回以降、丁封のことを記さない。正史では蜀の君主劉禅が降伏したとの知らせが届くと出兵を取りやめ、兄丁奉の伝の末尾に、丁封が後将軍に至り、兄より先に死んだと記されている。 演義 第117回 §42正史 呉書 巻3 §44正史 呉書 巻10 §107
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能力値
正史(陳寿『三国志』本文)の点数が基準です。演義が同じ人物をどう描き直したかを項目ごとに比べ、二つの原典の根拠で違いを説明します。
- 統率4545±0
- 武力4242±0
- 知力3835−3
- 政治3531−4
- 魅力3835−3
- 徳4242±0
- 処世3838±0
- 文芸3131±0
- 弁舌3331−2
- 用人3331−2
演義が作った能力値 — 正史と異なる点 差が10点以上
10点以上の差がある項目はありません — 演義も正史とほぼ同じように描いています。
近い項目 10件 — 根拠を見る
正史 演義 推定 直接の記録がなく、事績から採点した値(根拠等級C)
3KDEX採点 — 正史は陳寿『三国志』本文、演義は『三国志演義』120回本文が根拠。根拠の表示を押すと原文リーディングのその節へ移動します。