桓彝
人物紹介
桓彝は呉の尚書である。正史には独立した伝がなく、孫綝の伝に一度出てくる。太平3年(258)9月、孫綝が孫亮を廃してその罪状を遠近に布告したとき、尚書桓彝が署名しようとしなかったので、孫綝は怒って彼を殺した。 正史 呉書 巻3 §18正史 呉書 巻19 §88–89
陳寿は巻末の評で桓彝に触れなかった。演義では全120回のうち第113回の1回にだけ登場する。孫綝が廃位を宣言する場で、班列の中から毅然と進み出て、死んでも逆臣の命令には従わないと罵り、孫綝が自ら抜いた剣に斬られる。名が回目に入った回はない。 正史 呉書 巻19 §108演義 第113回 §9
正史の記録
孫綝は、孫亮が初めて自ら政務を執り、問いただすことが多くなると、ひどく恐れた。建業に戻ると病と称して朝廷に出ず、弟たちを蒼龍門と諸営に置いた。孫亮は公主孫魯班、太常全尚、将軍劉丞と孫綝を誅殺することを謀ったが、孫綝の従姉の娘である孫亮の妃がその謀を孫綝に知らせた。 正史 呉書 巻19 §87–88
太平3年(258)9月、孫綝は手勢を率いて夜に全尚を襲い、弟の孫恩を遣わして蒼龍門の外で劉丞を殺したのち、宮殿を包囲した。光禄勲に宗廟へ告げさせて孫亮を廃し、官吏たちを呼んで、幼帝は荒淫で病み、愚かで乱れているので大位にいることはできない、意見を異にする者は異議を述べよと言った。皆震えて、ただ将軍の命のままにすると言った。 正史 呉書 巻3 §18正史 呉書 巻19 §88–89
孫綝は中書郎李崇を遣わして孫亮の璽綬を奪い、孫亮の罪状を遠近に布告した。尚書桓彝が署名しようとしなかったので、孫綝は怒って彼を殺した。陳寿の本文にある桓彝の記録はこれだけで、彼の字と出身は記されていない。 正史 呉書 巻19 §89
孫亮は会稽王に落とされ、孫綝は琅邪王孫休を迎えて立てた。 正史 呉書 巻3 §18正史 呉書 巻19 §90
演義の描写
演義第113回で、呉主孫亮は、孫綝が権力をほしいままにしてむやみに人を殺すとして、国舅である黄門侍郎全紀に密詔を与えて孫綝を殺そうとする。しかし全紀の父全尚が妻にこのことを話すと、孫綝の姉であるその妻がひそかに孫綝に知らせる。孫綝はその夜、弟4人を呼んで宮中を包囲し、全尚と劉丞を先に殺したのち、文武の官員を朝廷に呼び集めて、主上は愚かで乱れており宗廟を奉ずることができないので廃位する、従わない者は謀反として処罰すると言う。 演義 第113回 §5–9
皆が恐れて将軍の命令に従うと答えると、尚書桓彝は大いに怒り、班列の中から毅然と進み出て孫綝を指さし、今の主上は聡明な君主であるのに、どうしてこのような乱れた言葉を口にするのか、自分は死んでも逆臣の命令には従わないと罵る。孫綝は大いに怒って自ら剣を抜いて彼を斬り、ただちに奥へ入って孫亮を会稽王に廃し、中書郎李崇に玉璽と綬を奪わせる。 演義 第113回 §9–10
演義と異なる点
死に至った理由:演義第113回では、桓彝は班列の中から進み出て孫綝を逆臣と罵る。陳寿の本文は、孫亮の罪状を布告するときに署名しようとしなかったと記すだけで、孫綝を罵った言葉はない。 演義 第113回 §9正史 呉書 巻19 §89
殺し方:演義第113回では、孫綝が自ら剣を抜いて桓彝を斬る。陳寿の本文は孫綝が怒って彼を殺したと記すだけで、どのように殺したかは明らかにしない。 演義 第113回 §9正史 呉書 巻19 §89
事の順序:演義第113回では、孫綝が桓彝を斬ったのちに孫亮を会稽王に廃し、李崇に玉璽を奪わせる。陳寿の本文では、孫綝が李崇を遣わして璽綬を奪い、孫亮の罪状を布告したのち、署名しなかった桓彝を殺した。 演義 第113回 §9–10正史 呉書 巻19 §89
3KDEX執筆(検収前) — 段落末の表示は、根拠となった正史の巻・演義の回のその節へつながる。
能力値
正史(陳寿『三国志』本文)の点数が基準です。演義が同じ人物をどう描き直したかを項目ごとに比べ、二つの原典の根拠で違いを説明します。
- 統率3131±0
- 武力3131±0
- 知力4040±0
- 政治4542−3
- 魅力4040±0
- 徳8085+5
- 処世3835−3
- 文芸4238−4
- 弁舌3845+7
- 用人3535±0
演義が作った能力値 — 正史と異なる点 差が10点以上
10点以上の差がある項目はありません — 演義も正史とほぼ同じように描いています。
近い項目 10件 — 根拠を見る
正直接の記録なし — 尚書の官職から推定呉書 巻19 §89
演直接の記録なし — 尚書の官職から推定第113回 §9
正直接の記録なし — 尚書の官職から推定呉書 巻19 §89
演直接の記録なし — 尚書の官職から推定第113回 §9
正直接の記録なし — 尚書の官職から推定呉書 巻19 §89
演直接の記録なし — 尚書の官職から推定第113回 §9
正直接の記録なし — 尚書の官職から推定呉書 巻19 §89
演直接の記録なし — 尚書の官職から推定第113回 §9
正直接の記録なし — 尚書の官職から推定呉書 巻19 §89
演直接の記録なし — 尚書の官職から推定第113回 §9
正孫綝が孫亮の罪状を布告する文書への署名を拒んで殺された呉書 巻19 §89
演死んでも逆臣の命令には従わないと孫綝を罵った第113回 §9
正皆が従う中ただ一人署名を拒んで死んだ呉書 巻19 §89
演皆が従う中進み出て罵り、その場で斬られた第113回 §9
正直接の記録なし — 尚書の官職から推定呉書 巻19 §89
演直接の記録なし — 尚書の官職から推定第113回 §9
正直接の記録なし — 尚書の官職から推定呉書 巻19 §89
演班列から進み出て孫綝を指さし大いに罵った第113回 §9
正直接の記録なし — 尚書の官職から推定呉書 巻19 §89
演直接の記録なし — 尚書の官職から推定第113回 §9
正史 演義 推定 直接の記録がなく、事績から採点した値(根拠等級C)
3KDEX採点 — 正史は陳寿『三国志』本文、演義は『三国志演義』120回本文が根拠。根拠の表示を押すと原文リーディングのその節へ移動します。
演義の登場回(1回)
登場登場なし 登場回の一覧 →