鄂煥
人物紹介
鄂煥は演義第87回に登場する越嶲郡太守高定の部将である。建興3年(225)に諸葛亮が南征に出ると、高定の前部先鋒として迎え撃って魏延・張翼・王平に捕らえられ、諸葛亮に放されると帰って高定に彼の徳を語る。 演義 第87回 §2 · 10–13
その後、高定に雍闓を殺して諸葛亮に投降しようと勧め、間道に伏兵して、逃げる雍闓を戟で突き落としてその首を斬る。高定に従って朱褒の陣営に行くと、朱褒を戟で突いて馬から落とし、諸葛亮は彼を牙将とする。 演義 第87回 §19–21 · 25–26
演義全120回のうち第87回の1回にのみ登場し、名が回目に入った回はない。陳寿の本文と裴松之の注には登場しない。陳寿の本文の呂凱の伝(蜀書巻13)は、諸葛亮が南征に出て道中にあった時、雍闓はすでに高定の部下に殺されていたと記すだけで、その部下の名は明らかにしていない。 演義 第87回 §10正史 蜀書 巻13 §27
演義の描写
演義第87回で、建興3年(225)に益州から急報が届き、蛮王孟獲が蛮兵10万を起こして国境を侵し、建寧太守雍闓がこれと結んで反乱を起こし、牂牁郡太守朱褒と越嶲郡太守高定が城を献じたという。孔明が自ら大軍を率いて来ると聞いた雍闓は、高定・朱褒と協議して兵を三路に分け、中路を受け持つ高定は鄂煥を前部先鋒とする。鄂煥は身の丈9尺、顔つきは醜悪で、方天戟一本を使い、万夫不当の勇がある。 演義 第87回 §2 · 10
益州の境の入り口で、蜀の前部先鋒魏延が反賊は早く降伏せよと罵ると、鄂煥は馬を駆って打ち合う。数合で魏延が偽って負けたふりをして逃げ、鄂煥が追うと、張翼・王平が二手から出て退路を断ち、魏延が引き返して三将が力を合わせ、鄂煥は生け捕りにされる。孔明は縄を解いて酒食でもてなし、高定の部将だと聞くと、高定は忠義の士だが雍闓に惑わされたのだと言い、高太守に早く帰順して大きな禍を免れるよう伝えよとして彼を放す。鄂煥は帰って高定に孔明の徳を語り、高定も感激してやまない。 演義 第87回 §11–13
雍闓はこれは諸葛亮の反間の計だと言う。孔明は捕らえた雍闓と高定の兵を別々に囚えておいてすべて放し、その際、高定の兵には雍闓がお前たちの主人と朱褒の首を献じて降伏しようとしているとわざと声高に言い、高定が送った間者には雍闓に渡せと密書を与える。手紙を読んで激怒した高定が鄂煥を呼んで協議すると、鄂煥は、孔明は仁者であり彼に背くのは不吉で、謀反して悪事をなしたのはすべて雍闓のせいであるから、雍闓を殺して孔明に投降するに越したことはないと言う。そして宴席を設けて雍闓を招き、来なければ二心がある証拠なので、主公は前から攻め、自分は陣営の後ろの間道に伏兵すると言う。 演義 第87回 §13 · 15–20
雍闓が疑って来ないので、その夜高定は雍闓の陣営に攻め込み、山道を逃げる雍闓は2里も行かぬうちに、方天戟をしごいて先頭に立つ鄂煥の戟に突かれて馬から落ち、鄂煥はすぐにその首を斬る。孔明は朱褒がひそかに降書を献じたという書状を取り出して高定の降伏は偽りだと言い、高定は朱褒を捕らえて来ると言う。高定が部将鄂煥とともに朱褒の陣営へ行って朱褒を罵ると、鄂煥は馬の後ろから回り出て戟で朱褒を突いて馬から落とす。孔明は高定を益州太守として三郡を総轄させ、鄂煥を牙将とする。 演義 第87回 §20–26
3KDEX執筆(検収前) — 段落末の表示は、根拠となった正史の巻・演義の回のその節へつながる。
能力値
陳寿『三国志』本文に記録がないため、演義の点数のみです。
- 統率48
- 武力76
- 知力58
- 政治31
- 魅力40
- 徳50
- 処世62
- 文芸31
- 弁舌45
- 用人35
項目別の根拠
演宴席で雍闓の本心を探り、伏兵して捕らえる計を立てた第87回 §20
演直接の記録なし — 高定の先鋒という役割から推定第87回 §10
演直接の記録なし — 高定の先鋒という役割から推定第87回 §10
演高定に雍闓を殺して孔明に投降するよう勧めた第87回 §19
演直接の記録なし — 高定の先鋒という役割から推定第87回 §10
演帰って高定に孔明の徳を伝えた第87回 §13
演直接の記録なし — 高定の先鋒という役割から推定第87回 §10
演義 推定 直接の記録がなく、事績から採点した値(根拠等級C)
3KDEX採点 — 正史は陳寿『三国志』本文、演義は『三国志演義』120回本文が根拠。根拠の表示を押すと原文リーディングのその節へ移動します。