郭常之子
| 職業 | 演その他 | 所属 | |
|---|---|---|---|
| 登場 | 演 | 収録 | |
| 実在 | 架空 | 言及 |
人物紹介
郭常之子は演義第28回に登場する人物で、名は記されていない。山の尾根のそばの荘院に代々住む老人郭常のただ一人の子で、父は、彼が本業に励まず狩猟ばかりにふけり、ぶらぶら遊び歩いてしないことはないと涙を流す。 演義 第28回 §9–12
その夜、荘院に泊まっていた関羽の赤兎馬を盗みに来て馬に蹴り倒され、郭常が詫びて許される。翌日には裴元紹を呼んでその馬を奪おうと関羽の行く手を遮るが、関羽と気づいた裴元紹に髷をつかまれて引き出される。関羽が父の顔を立てて命を助けると、頭を抱えて逃げ去る。 演義 第28回 §13–15 · 17–19
演義全120回のうち第28回の1回にのみ登場し、回目に名が見える回はない。陳寿の本文の関羽伝は、関羽が曹操から受けたものをすべて封じて置き、別れの書を奉ったのち袁紹の軍中の先主のもとへ去ったと記すだけで、郭常之子は陳寿の本文にも裴松之の注にも見えない。 演義 第28回 §10正史 蜀書 巻6 §6
演義の描写
演義第28回で、関羽は孫乾とともに二人の嫂を守って汝南へ向かう途中で大雨に遭い、山の尾根のそばの荘院に一夜の宿を請う。老人郭常は羊をつぶし酒を用意して関羽・孫乾と草堂で酒を飲むが、黄昏どき、一人の若者が数人を連れて荘院に入り、まっすぐ草堂に上がって来る。郭常は彼に将軍に拝礼せよと言い、関羽にこれは愚かな息子だと紹介し、どこから来たのかという関羽の問いに、狩りをしてちょうど帰ったところだと答える。若者は挨拶だけするとすぐに草堂を下りて行ってしまう。 演義 第28回 §1 · 9–11
郭常は涙を流し、家は耕作と読書を家業としてきたのに子はこの子一人だけで、本業に励まずただ狩猟ばかりにふけっている、これは家の不幸だと言う。乱世であるから武芸に熟達すれば功名を得ることもできるのではないかという関羽の言葉に、郭常は、武芸でも習おうとするなら志ある者と言えようが、いまはひたすらぶらぶら遊び歩いてしないことはない、それが心配なのだと答え、関羽も彼のために嘆息する。 演義 第28回 §11–12
夜が更けて関羽と孫乾が床につこうとしたとき、裏庭で馬のいななきと人の叫び声が聞こえる。剣を提げて出てみると、郭常の子が地面に倒れて叫び、従者たちは荘院の使用人たちと殴り合っている。従者たちは、この者が赤兎馬を盗みに来て馬に蹴り倒され、叫び声を聞いて見回りに出ると荘院の使用人たちがかえって食ってかかってきたと申し上げる。関羽が、こそ泥の分際でわが馬を盗もうとするとはと怒りを爆発させようとすると、駆けつけた郭常は、不肖の子の罪は万死に値するが、老妻がこの子をいちばん可愛がっているので許してほしいと願い、関羽は老人の顔を立ててひとまず許す。 演義 第28回 §13–15
翌日、郭常夫婦が拝礼して礼を述べると、関羽は息子を呼ばせて正しい言葉で教えさとそうと言うが、郭常は、息子は四更ごろにまたならず者数人を連れてどこかへ行ってしまったと言う。関羽一行が荘院を出て三十里も行かないうちに、山の背後から百余人が押し寄せ、先頭に立つ騎馬の二人のうち、前の者は黄巾を頭に巻いて戦袍を着ており、後ろの者は郭常の子である。黄巾の者は天公将軍張角の部将だと名乗り、赤兎馬を置いて行けと言う。 演義 第28回 §16–17
関羽が鬚袋を解いて長い鬚を取り出して見せると、その者は鞍から転げ落ちるように馬を下り、郭常の子の髷をつかんで引きずって来て馬前に差し出す。彼は自分が裴元紹であり、今朝この者が来て、一人の旅人が千里の馬に乗って自分の家に泊まっていると言い、その馬を奪おうと誘ったのだと申し上げる。郭常の子はひれ伏して命乞いをし、関羽がお前の父の顔に免じて命だけは助けてやると言うと、頭を抱えて鼠のように逃げ去る。演義はその後二度と彼について語らない。 演義 第28回 §18–19
3KDEX執筆(検収前) — 段落末の表示は、根拠となった正史の巻・演義の回のその節へつながる。
能力値
陳寿『三国志』本文に記録がないため、演義の点数のみです。
- 統率30
- 武力30
- 知力20
- 政治32
- 魅力20
- 徳8
- 処世25
- 文芸25
- 弁舌32
- 用人32
項目別の根拠
演直接の記録なし — 郭常の子の行状から推定第28回 §13
演直接の記録なし — 郭常の子の行状から推定第28回 §13
演一緒に来た裴元紹が彼の髷をつかんで差し出した第28回 §18
演命乞いをし、頭を抱えて逃げ去った第28回 §19
演直接の記録なし — 郭常の子の行状から推定第28回 §13
演直接の記録なし — 郭常の子の行状から推定第28回 §13
演義 推定 直接の記録がなく、事績から採点した値(根拠等級C)
3KDEX採点 — 正史は陳寿『三国志』本文、演義は『三国志演義』120回本文が根拠。根拠の表示を押すと原文リーディングのその節へ移動します。